Polaris
輝に自分の気持ちを伝えられないまま、月日だけが流れていった。


卒業まで1ヶ月切った、バレンタインの日。


柄にもなく、手作りチョコなんか作ったりして。


輝に告白しようって、思ったんだ。


あんなに一緒に居たのに、2人で会うのは初めてのことで緊張なんかしちゃって。


「チョコ」


なんてぶっきらぼうに、渡して、、、。


「その前に言いたいことあるんだ」


輝がまっすぐにあたしのことを見る。


それだけでドキドキして、胸の音が聞こえちゃうんじゃないかって心配してた。


「何よ」

「俺さ、地元で就職しようと思うんだ」


可愛げもない態度のあたしに、自分の卒業後のことを話し出した。

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