養殖
熱弁をふるっている白人の男性を横目に
1人のイギリス国籍の政治家は、
隣に座っているロシア国籍の政治家に
そっと耳打ちした。
「俺達のしていることは
本当に地球の発展に役立つのだろうか?
地球人10万人を代償に
異星人に進んだ文明と
地球では手に入らない物質を貰うなんて…」
それを聞いたロシア国籍の政治家は
こう答えた
「あぁ、確かに我々人類の“養殖"は
成功して、地球の
人口は増加したが、ロシアの人口は
まだ戻ってないんだ。
しかも、来年は俺の国から4万人だぜ?
いくらロシアの人口が多くても、
これじゃ俺の国の国民が消えちまう!
本当にどうしたもんか…」