「じゃあ、結婚しようか」
小柄な私なので、さすがにTシャツはすっぽりとお尻も隠れるほどの長さだったし、下のジャージもなんとか紐をきつく結んで、裾を何重にも折り重ねてやっと穿くことができた。


「陽平さん、赤いトランクスなんて穿くんだ?」


お風呂場から出て、これも陽平さんが用意してくれたタオルであたまを拭きながら、彼に尋ねた。


「ああ、昔、おふくろが俺に買ってくれたやつ。サイズ小さくて入んないんだよなー。いくみちゃん、ぴったりだったんじゃない?」


「そうですね。ずり下がらないし」
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