「じゃあ、結婚しようか」
私はずっと握り締めていて、すっかりぬるくなってしまった缶ビールを飲み干した。


そして、空き缶をこの間ふたりで選んだガラステーブルの上にばん、と置いた。


すると、陽平さんが、私につつつ……と近寄ってきた。


それに気づくや否や。


私は、そっと口づけを受けていた――。
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