ただ守りたかった居場所
まずは乾杯をして、食べ物を注文しながら、簡単にお互いのことを話していた。



時間がたつにつれ、いつの間にか三人と二人で話していることが多くなっていることに私は気づいた。
 



私と佐々木は話しに夢中になると二人の世界に入るらしく、知らない間に料理が注文されてたりして、料理を選んで食べるよりも来たものを食べていたので、どんなメニューがあったのか憶えていなかった。
 



気が付くと、お店に入ってから三時間があっという間に過ぎていった。



そろそろ出ようかという話になり、私は
 


『意外と楽しかった。やっと帰れる。』


と思っていたら、佐々木が、
 


「カラオケ行こう。」


と言ってきた。



その言葉に、反対する人もいなかったので、二次会に突入した。




カラオケは、土曜の夜ということもあり、すぐに入れて部屋は、5人では狭かったが、お互いの距離を縮めるには適していたのかもしれない。



佐々木とは隣同士に流れで座り、一次会に引き続き、話をすることが多かった。
 



結局、その日の解散は、12時を過ぎていた。私達は、最終電車に余裕で間に合ったが、佐々木たちは、最終電車に乗ることが出来ず、一時間かけて歩いて帰ったらしい。



カラオケのときに、500円くらい余りが出たので、


「タクシー代の足しにして。」


など会話があったが、タクシーには乗らず、そのお金は、佐藤君がお菓子を買ってきて、佐々木と、佐藤君と私で食べて終わった。
< 11 / 46 >

この作品をシェア

pagetop