ただ守りたかった居場所
会社で問題が発生して、佐々木と佐藤君は就業時間が終わっても少し、残らなくてはならなかった。



そして、問題が解決できなければそのまま残業と言う事になった。
 


私達三人は急遽会議をした。
 


「もう、二回も中止になってるし、諦めよう。」


と私は言った。
 


「でも、すぐに帰る事が出来るかもしれないから、八王子辺りで、時間潰してもらって、早く終わったら、高尾山で、せっかく予定あわせたから、少し遅くなったら、八王子で飲みましょう。」


という案が、男二人から出た。



そして私もその案に同意し、私達女は、八王子で、男二人は、会社でどうなるか待つことにした。
 



私が八王子に到着して、前田と合流したときに携帯電話が鳴った。
 



「佐藤です。今から行けそうなので、高尾山口の駅で待ち合わせしましょう。」
 



「わかりました。」


という連絡だった。
 


私は急いで、山本に連絡し、高尾山口に行くように伝えると、私達も移動を開始した。
 


先に着いたのは、女三人だった。



私達は、
 

「やっと実現したね。中止でもよかったのに。」


などと話しながら、男二人を待った。
 



男二人もすぐに到着し、ビアマウントに向かって歩き出した。



そのときもなぜか自然に佐々木と二人で話しながら歩いていて、
 

『今日こそは、佐藤君と話をするぞ。』と、意味なく決意した。
 
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