ただ守りたかった居場所
三回目になると、合コン気分も忘れ、普通の友達同士が飲んでいる感じで、五人がすごく良い雰囲気で、居心地がよかった。



今回も当たり前のように、カラオケに行くことになったが、山本が次の日、朝早くから予定が入っていて参加できなかった、しかし、四人で十二時近くまで楽しんだ。



今回の飲み会で、


「もう、相馬さんに対しては遠慮ないです。言いたいこといいますよ、お互いに・・・」


と佐々木に宣言され、私達は友達なんだなと思い、少し哀しかった。



それでも、同じ時間を過ごせることがうれしかった。



距離は縮んでいるのか、わからないまま第四回目の飲み会が決定した。





忘年会ということになり、クリスマス前に佐藤君の家で鍋パーティーをした。



男二人と私の三人と、女二人は佐藤君の家の最寄り駅で待ち合わせをして、駅前のスーパーで材料を買って、佐藤君の家に行った。



スーパーでは、


「何鍋にする?」とか、



「肉団子が食べたいから、作って下さい。」



「じゃぁ、出来ているのより、自分たちで作ったほうが美味しいよね。」とか、



「家の近所のスーパーより安い。」


など他愛なのない会話が、私は楽しかった。




五人で買い物をしているはずなのに、気が付くと佐々木と二人で、勝手に材料を決めてたりした。



『周りの人から見たら、私達はどんな風に見えるんだろう?友達かな?恋人かな?』


などふと思ったりした。
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