ただ守りたかった居場所
私が配属された部署は、チームごとにわかれていた。



小さいチームは2人から、大きくなれば10人以上と人数はバラバラだった。



私は始め、5人のチームで仕事を始めた。



そして、彼、佐々木は同じ部署で違うチームで、リーダーをしていた。
 


違うチームだったので、私達は話をする機会はなかった。



それでも、私は知らないうちに彼を目で追っているようになっていた。
 



佐々木は、まだ二十四歳だったのに、落ち着いていて人生に疲れているオーラを出していた。



そんな姿に私は、『何を考えているのだろう?』など興味を持ったのだと思う。
 



興味は持っても、話をする機会もなかったし、自分から話かけようとも思わなかった。



ただ、その時は気分転換に佐々木の姿を見ることが出来るだけで満足だった。
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