ただ守りたかった居場所
安部が佐々木と毎日メールのやりとりをし始めた週の金曜日、私と安部と先日の飲み会にも参加した、私が仲良くしていた須藤と三人で一緒に帰ったとき、


「佐々木さん今、帰ったところですよね。


電話したら、私達と遊んでくれますかね?


私、電話するので、みんなで遊びに行きましょうよ。」


と安部が言ってきた。




私と須藤は特に用事がなかったので、


「ご飯くらいならいいよ。」


と返事をした。



そうして安部がすぐに佐々木に電話をして、電車に乗ろうとしていた佐々木を呼び戻し、四人でご飯を食べに行った。



ご飯は特に盛り上がることもなく、それぞれいつものようにたわいもない話をして過ぎた。



ご飯の後は、会社で卓球やりたいという話が出てたのを思い出し、安部が、


「これから卓球しに行きましょうよ。」


とみんなを誘いなんとなく流れで卓球をすることになった。



卓球は、近くのスポーツバーで、二時間ほどした。



須藤意外は、同じくらいの卓球の腕前だった。



充実した時間を過ごすことができた。



私と佐々木は最後の勝負で、来週一週間のお弁当のおかずをかけて勝負した。



勝負は一点差で私が負けた。



初めはご飯以外のお弁当のおかずだったが、それはあまりにも大変だったので、一品で話がついた。



卓球が終わると、その日は、九時過ぎには解散になった。


安部は、
「まだ帰りたくない。」と言ったが、私達は特に他に行くほど盛り上がってもいなかったので、早めの解散は当たり前だと思い、特に安部の意見は、聞き流した。
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