ただ守りたかった居場所
「年齢のこと、佐々木さん聞きたがると思うけど、秘密だから絶対に言わないでね。


あと、余計なこともね。」



「佐々木さん、今年25歳って聞いたけど、佐藤君は何歳なの?」




 「知らない。挨拶くらいしか、佐藤君と話したことないんだ。


でも、佐々木さんよりは年上だと思う。」




 「でも、佐々木さん若いよね。


相馬の弟と一つしか変わらないんだもんね。」
 



「そう、もう弟だよ。


一つ上だけど、佐々木さん老けてるんだが、人生に疲れてるんだよ。」
 



電車の中で、私の事を言わないように口止めをしていたつもりだが、いつのまにか佐々木の話になってしまった。



二人は、今回の目的が、佐藤君と合コンすることを忘れて、佐々木と私の事を観察するになっているようにしか、感じる事が出来なかった。
 



立川駅に近づき始めると、私は胃と体中が痛くなり、その場から逃げ出したくてしょうがなかった。
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