bitter・princess ー短編ー
「キャァァアッ!!」
茫然としていたあたしは、奈海の悲鳴で我に返った。
奈海のほうを見てみると
奈海は、綺麗に着飾った浴衣を脱がされ
数人の男たちに押さえ付けられていた。
ユキはにやにやと笑い、煙草を吸いながら、その光景を見ていた。
「やだっ!離して!ユキ、助けてよ!!」
奈海の悲痛な叫びも届かないかのように
ユキは立ち上がって、あたしの前まで来た。
あたしは、恐くて、二、三歩後ず去った。
「そんなに恐がんないでよ。ね、俺たちは俺たちで、向こうでイイコトしよ」
あたしは、無理矢理ユキに引っ張られ、隣の部屋に連れていかれた。
「何で奈海を助けないの!?」
あたしは、ユキに掴み掛かった。
「煩いなぁ。いいじゃん。奈海のことなんか。
それより、早く楽しいコトしようよ」
「やァっ―…」
あたしは、そこで、ユキに犯された。
事が終わり、ユキの腕から解放されたあたしは
急いで隣の部屋に行った。
ドアを開けて、あたしの目に入った光景は
―ボロボロに破られた浴衣。
放心状態で涙を流す奈海。
見ていられなかった。