彼が主で私が執事!?
「はい!」
元気よく返事をして慣れたしぐさでお茶を淹れる。
私は小さい頃からお茶の淹れ方だけは相当鍛えられてきた。
カイルからスパルタ方式でしごかれたと言ってもいいほどに・・・。
まさかそのお茶の淹れ方がこんなところで役に立つなんて思いませんでしたけど・・・。
そんなことを思いながら淹れたお茶をグレイ様へ渡す。
「どうぞ、熱いから気をつけてくださいね。」
「ああ。」
そしてゆっくりグレイ様はお茶に口をつける。
口をつけたのを見て私はそそくさと立ち去る準備をする。
そして部屋から出ようとした瞬間・・・・・・。
「お茶・・・ありがとう。」
と小声で言った。