彼が主で私が執事!?
「それで、姫様。
ここ数日でグレイ様がどういう方か分かりましたか?」
「えっ、どういう方って・・・。
口数は少ないけれど猫に懐かれていたりきちんとお礼を言ってくれる方だというのは分かりました。それと・・・。」
「それと?」
「・・・・・・優しい方だというのも。」
「なるほど。ごちそうさまです♪
で、どうしますか?もう十分見たと思いますけど・・・まだ、ここにいますか?
それとももう、国に帰りますか?」
国に帰る・・・。
そういえば私がここに来たのはグレイ様をどんな人か知るためで・・・認めてもらうためではなかったんでした。
お茶を淹れてお礼を言われてうれしかったけれどそれは、私が作った執事のレイに言っているだけで姫の私に言ってくれているわけでは・・・なかったです。
十分見れましたし・・・。
もう・・・帰りましょうか。
そんな気持ちが生まれてくる。
本当はこのまま帰ってしまったらグレイ様や執事のレイから逃げた気もしますが・・・。
そんな私を見てかカイルが私に言ってくる。