可愛い彼にはご注意を!
ライバルは突然に
柚亜side
-数週間後-
蓮との生活も慣れてそろそろ一ヶ月がたとうとしていた時、事件は起きた。
会社から疲れて帰ってくると珍しく家の中は真っ暗でいつもお手伝いに来てくれている東野さんがいないのに不審を抱きながらも中におそるおそる入ってみる。
「と、東野さーん・・・。」
声をかけてみても誰の返事もなくて私は自分の家なのにビクビクしながら色々な部屋に入ってみる。
「ここにもいない。」
最後に寝室と思って入ってみるといつもの大きいベッドの布団が盛り上がっていた。
しかも、その布団の中はもぞもぞと動いている。
確か、今日は蓮は帰りが遅くなると言っていた。
昨日の夜に出張から帰ってきて今日はそのまとめの会議やら何やらがたくさんあると泣きながら私に電話をしてきた。
ということは、この中にいるはずの人(?)は蓮ではない。
ど、どうしよう!?
もし不審者だったらと考えて顔が真っ青になる。
そう考えていると布団の中にいる人が布団を投げ出した。
「う~ん、暑いよ~。」
寝返りを打ってその人の顔が見える。
その顔を見て私は目が点になった。