可愛い彼にはご注意を!




「何で、あんたなんかによろしくされなくちゃいけないの・・・おばさん。」




べーッと舌を出してくる莉那ちゃんに私は苦笑するしかない。


私ってそんなに子どもに好かれない顔をしていたかな?



うーんと悩んでいると東野さんが再び頭を下げた。




「すみません、奥様の手を・・・この子ったら・・・。」

「い、いえ・・・平気ですから気にしないでください。」




ニコッと笑って言うと東野さんは莉那ちゃんを叱った。

「莉那、悪いことしたら謝りなさい。」

「嫌だよーだ。何で、莉那が謝らないといけないの?
それに、このおばさん蓮の何なの?蓮の寝室にいきなり入ってきていやらしい~。」





クスクスと笑いながら私を見る莉那ちゃん。



い、いやらしい・・・!?

やっぱり、寝室に入るっていやらしい行為なのかな・・・?



それよりも蓮のことを知っているということの方が気になる。




「莉那、この方は蓮様の奥様の柚亜様ですよ。」




改めて奥様とか言われると恥ずかしくて少しだけ顔を赤くして莉那ちゃんを見ると莉那ちゃんは小さな声で何かを呟いた。





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