可愛い彼にはご注意を!
大人と子供
蓮side
家に帰ると小さい頃から知っている莉那が家に来ていた。
前に見たより少し大きくなったかなと思ったがケーキを食べている姿にまだまだ小さいと思った。
「莉那、クリーム付いてるよ。」
頬にケーキのクリームを付けた莉那に指摘すると莉那は取ってと言わんばかりに頬を俺に差し出してきた。
仕方ないな…と思いながらも取ってしまうのは昔の名残なのか大きくなった今でも変わらずに指で取ってやる。
「ありがとう、蓮!」
「どういたしまして。」
その時、柚亜はケーキと一緒に用意していたコーヒーを注いでいるときにコップから零した。
「熱っ!」
零れたコーヒーは柚亜の手に零れて柚亜は手を押えていた。
「柚亜、大丈夫!?」
その姿を見た俺はすぐさま柚亜を洗面台に連れて行き手を冷やした。
「あ、あの…すみません。」
「気にしないでいいよ。
それより、痛い?」
「大丈夫です。直ぐに冷やしましたから痕も残らないと思いますし…。」
苦笑しながら話す柚亜に何だか胸が苦しくなった。
「ごめん。俺が注いであげるべきだったね。」
「いえ、零してしまった私が悪いんですから…気にしないでください。」
「なら、せめて消毒させてね…。」
そう言って俺は柚亜が火傷した手にキスをした。
その行為にされた柚亜は林檎みたいに顔を真っ赤にさせて口をパクパクと開いていた。