可愛い彼にはご注意を!
私はお金持ちじゃないから今まで堅実に生きてきた。
それが、急にお金持ちの仲間入りみたいな感じをしてしまうのは抵抗がある。
それに、蓮は私に甘い。
これでは私が駄目になってしまう。
そう思いながら蓮を見るとニコッと笑っていた。
「俺は柚亜を甘やかしたいんだけどなぁ。」
「だから、それが駄目だって言っているんです。」
「厳しいね。
じゃあ、柚亜に似合う服を俺が選ばせてね。」
蓮が珍しく簡単に折れてくれたから不思議に思いながらも私はそれを了承した。
「どれが、いいかな・・・。これがいいかな?」
楽しそうに笑いながら私の服を選ぶ蓮。
その顔を見ていると、温かい気持ちになる。
蓮が私の服を選んでくれる。
他の誰でもない、私のを・・・・・・。
そのことが嬉しくて私も笑って蓮が選んでくれるのを待った。