Lolita
「あの・・・。」
自分よりも大きいサイズのクマのぬいぐるみに困惑していると、レイン様は少し悲しそうな顔をした。
「うれしくない・・・?」
シュンという効果音がつきそうな顔をするレイン様に私はウッと言葉を詰まらせた。
確かに・・・このつぶらな瞳にモフモフとした感触は最高です。
でも、この見下ろされている感が何とも言えません・・・。
苦笑して私は、レイン様を見た。
「ありがとうございます、レインさま。うれしいです。」
ペコリと頭を下げるとレイン様はそう、良かった・・・と静かに言った。
レイン様は変わっている・・・。
最初は冷たい人かと思っていたけど・・・好きな人には一途みたいで、子供が好きなのか知らないけど、私にも付き合ってくれる。
レイン様がよく分からなくて、こうやって悩んだりするけど・・・ただ、一つ言えることは、この方は決して冷たいだけじゃないってこと・・・・・・。
そんなことを思いながら、ジッとレイン様を見ていると、目が合った。