Lolita
婚約
緑豊かな国、ソビュール王国。
国民は皆、優しくいつも笑顔が溢れるこの国の姫の私はソフィア・ソビュール。
そんな姫の私はいつものようにバルコニーに咲いている花に水をあげていたら・・・・・・。
「ひ、姫様!」
バンッと大きな音を立てて私の部屋の扉が開く。
そこには、私の専属メイドのマリー・フルールが息を切らして立っていた。
「マリー、どうかしましたか?」
私は思わず駆け寄ると、マリーは目に涙をいっぱい溜めて私を見た。
「さっき、メイド長から聞きました!
隣国の王子と婚約するって・・・。本当ですか、姫様!?」
何やら切羽詰った様子のマリーに私は苦笑した。
「え、ええ・・・。ついこの間、決まったことですけど・・・。」
どうかしましたか?と首を傾げて聞くとマリーは急に叫びだした。