Lolita




「うっ・・・はっ・・・・・・。」




何か苦しそうに胸を押さえて倒れるレイン様に私は慌てて駆け寄った。




「ど、どうしたんですか!?
レインさま!!」




声をかけてもレイン様から漏れる声は呻き声だけ・・・。


私は誰か呼ぼうと声を出そうとしたら、強い力で腕を引っ張られた。




「い、言わないで・・・!
っ、いつものだから・・・。」




ギリギリと締め付けられる力に今度は私の顔が歪む。




「っ・・・!」




顔を歪ませていたら、レイン様の指が私の腕に食い込み皮膚がプツリと破れる音がした。


腕から私の血が滴り落ちてそのまま腕を伝って床に落ちると腕にヌルリとした感触がした。




「な、に・・・・・・。」




ビックリして腕を見るとレイン様が私の腕から出た血を舐めていた。


いつものレイン様の目とは違っていて、もっと鋭くて獰猛で、それはまるで・・・・・・。





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