Lolita
「その魔法使いが今更何の用・・・?」
鋭くエリクを睨むレイン様。
でも、エリクはクスクスと笑いながら私達を見ている。
「嫌だなぁ~、そんなに睨まないでよ。
ただ、可哀想なソフィアはどうしてるかなぁ~と思って様子を見に来たんだけど・・・案外、幸せそうだな~って思ってさ。」
何を考えているのか分からないエリクに体が震える。
すると、レイン様がギュッと私の手を握った。
「大丈夫・・・。」
急に力強く握られた手に安心して私は嬉しくなった。
その様子を見ていたエリクはつまんなそうな顔をした。
「あ~あ、つまんない。ソフィアは全然、傷ついていなくてむしろ幸せそうだし・・・・・・。
でも、まだその様子だと、呪いは解かれてないみたいだね。」
ニヤッと笑う、エリクはジロッと私の顔を見てきた。