Lolita
「でも、姫様・・・本当にご結婚なさるのですか?
失礼ながら、姫様は夜・・・。」
メリーが冷静かつ不安そうに聞く。
だけど、私はニコッと笑った。
「大丈夫です。王族には感情は必要ありませんし、もう決まったことです。
ならば、私は国の為、国民の為に尽くしていきます。
だから、心配しないでください。」
優しく笑うと側で今にも泣きそうだったマリーが私に抱きついて来た。
「姫様!
マリーはいつも、姫様の側にいますから・・・一人じゃないです!!」
ギュウッと抱きしめられる感覚に私はクスッと笑った。
「私は、とても優しいメイドや執事に囲まれて幸せ者ですね。」
優しくマリーを抱きしめ返すと側で見ていたメリーが私の頭を撫でてきた。
「マリーだけでは心配ですから、僕もあちらの国に行きます。
だから、安心してください。」
ニコッと笑うメリーに私は本当に幸せ者だと感じた。