Lolita
王族は普通の恋愛は望めやしない・・・。
でも、少しは期待していた。
少しは自分を見てくれるんじゃないかって・・・。
だけどそれは、結局レイン様の言う私の自惚れにすぎないのかもしれない。
すると、夜の七時を告げる鐘が鳴った・・・。
「七時、です・・・ね。」
私が言うとみるみる自分の体が縮んだ。
「また・・・。」
少しすると完全に見た目が幼女の私が出来上がった。
最初に着ていたドレスがダボダボになってしまっている。
はぁ、またですか・・・。
心の中で溜め息をつきながら自分の姿を見る。
「ひ、姫様!
風邪を引いてしまいますからこのお召し物を着てください。」
私の姿を見て慌ててマリーが代えの服を用意してくれる。
それは、勿論私の今の体にあった洋服なわけで見るたびに涙が出てくる。