きら星のクリスマス
今思えば、クリスマスのデートは25日に約束してるのに、何の前触れもなく今日会いたいなんておかしいと思ったんだよね。




「……どうして?」





「……別に好きな人ができた。」





……え、何それ。私、どうしようもないじゃん。





「ていうかさ、どうしてクリスマス前なの?」





「……そいつと付き合うことになったから。」





なるほど。クリスマスはその新しい彼女と過ごすわけだ。





「それで、私の存在が邪魔になったと?」





私が意地悪にそう尋ねると、誠は俯いてしまった。





……無言の肯定ってやつか。





「……気持ちのない人を無理やり縛り付ける趣味はないから。いいよ、別れよう。」





私がそう言うと、誠はパッと顔をあげた。





……少し嬉しそうな表情を浮かべながら。

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