きら星のクリスマス


……よかった。美織さんが来てくれた。




いつ声をかけようかタイミングを見計らっていると、





「……あれ?泣いてる?」





木の陰から見た美織さんは涙を流していた。





……僕がその涙を拭ってあげたい。





そう思い、声をかけようとした時だった。





「……雪だ。」




美織さんのそんな声が聞こえたと思ったら空から雪が降ってきた。





そして、しばらくしてから




「……やっぱり帰ろうかな。」





そんな声も聞こえた。






……今しかない。




僕はそう思い、美織さんの前に出た……。


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