きら星のクリスマス
「何でこんな手の込んだことしたと思います?」
僕は木箱から指輪を取り出しながらそう尋ねた。
「……分からない。」
「ズバリ、普通に告白してもつまらないと思ったからです。」
僕はそう言って、指輪を左手の薬指にはめた。
「うん!ぴったりですね!」
「え、あの、告白って……」
美織さん、驚いてるみたい。
そりゃそっか。すごくあっさり言ったもんね。
「美織さんが彼氏と別れたって聞いて、すごく嬉しかったです。僕、ずっと美織さんのことが好きだったんです。だから、昨日の飲み会で距離が一気に縮まって、ドキドキしました。」
……自然と言葉が出てくる。
「……まだちゃんと知り合って間もないですけど、僕は美織さんを絶対に幸せにします。僕と付き合ってください。美織さんの全てを僕にください。」
……周りの音が一気になくなったような気がした。