Photograph




でも、私は写真を撮ってみれば皆、笑顔になってくれてそれが嬉しくて・・・とプラス思考に考えていた。


会長と私では写真に対する思いが全く違う。


そのことを会長の言葉から実感した。




「でも、君の写真を見ていたら俺の哀れだという思いも感じない。
この写真の中に写っている悠や上野君は本当に楽しそうだからだろうか・・・。
それに、他の写真に写っている生徒もどれも本当の笑顔だ。」




会長は優しく笑って写真を見ている。


普段、生徒の間で噂されている『絶対零度の生徒会長』とは思えない笑顔だった。



それに、自分の撮った写真でここまで評価してくれるとも思わなかった。


胸の中に何か温かいものが残って私も自然と笑顔になった。




「文化祭・・・。一度は却下した君の企画、採用させてもらってもいいだろうか?」




少し苦笑しながら会長は私に意見を求めてくる。


当然、私は・・・・・・。




「はい、よろしくお願いします!」




ニコッと笑って会長を見た。



怖いとばかり思っていた会長だったけど、少し近づけた気がした。




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