Photograph
被服室
零side
「俺が言う通りに動いてほしい。」
俺達は今、急いで作りかけの衣装が置いてあるという被服室に来ていた。
「悠は足りない生地を1階の準備室から被服室まで運んでくれ。
上野君は小物の準備。白木君は俺と一緒に衣装を作ってほしい。」
俺が指示を出すと三人は『了解しました。』とだけ言ってそれぞれの持ち場に行った。
「あの、会長・・・私はどの衣装から手をつければいいんでしょうか?」
困ったように言う白木君の言葉に俺は周りを見渡した。
この被服室には少なくとも20着ぐらいの衣装が置いてある。
その大半が作りかけで、後少しで完成しそうな物やまだ先が長そうな物もあった。
これを手芸部はたった5人だけでやっていたというのだから本当に驚いた。
俺は悩んだ結果・・・。