Photograph
企画
零 side
「質問がある。
こんなくだらない企画どうすればいいか教えてくれないか?」
目の前の机にバサリと企画書を無造作に置く俺は生徒会長、早崎 零。
「文化祭の企画を持ってくるのは結構なことだ。
だが、写真館などできるわけがないだろう。
来てくれた人に写真を撮るなんてそんな無駄な時間はない。」
「す、すみません・・・。」
「それに、写真なんて物を撮って何が楽しいんだ。
写真館など、ただ馬鹿な奴らの集まりに過ぎない。」
冷たい言葉が俺の口から出てくる。
だが、その冷たい言葉を言わせているのは紛れもなく俺の目の前にいる書記の白木 美羽だ。
もう9月の半ば。
そろそろ、生徒会としても何か企画をしないといけないと思っていた矢先にこんな馬鹿な企画が俺の元に届いた。
「で、でも・・・会長もきっと写真が好きに「なるわけないだろう。」・・・・・・。」
バッサリと切り捨てると白木君はもう一度謝って自分の席に戻って行った。