ring ring ring
はるかちゃんが、指輪に視線を釘づけにしたまま言う。
「あんなステキなお店でプロポーズなんて羨ましい!プロポーズの言葉、どんなでしたか」
「内緒」
「あの岡田さんだもの、捻りのきいたプロポーズなんて出来ないわよ。結婚してください、に決まってるじゃない」
誰にも話していないのに、由紀にずばりと言い当てられた。まあでも、忠信さんの真面目ぶりは社内でも有名で、ちょっと彼と仕事をしたことがある人ならば、誰でも想像できるだろう。
「えー、もっとないんですか。ぼくが一生、このイルミネーションよりもきみを輝かせてみせる、とか」
「歳を取っても、ずっとおれの隣で笑っていてほしい、とか」
なんて騒いでいるのは、まだ彼のことをよく知らない若い女の子ばかりで、
「ないない」
わたしと由紀は、声を揃えた。
「あんなステキなお店でプロポーズなんて羨ましい!プロポーズの言葉、どんなでしたか」
「内緒」
「あの岡田さんだもの、捻りのきいたプロポーズなんて出来ないわよ。結婚してください、に決まってるじゃない」
誰にも話していないのに、由紀にずばりと言い当てられた。まあでも、忠信さんの真面目ぶりは社内でも有名で、ちょっと彼と仕事をしたことがある人ならば、誰でも想像できるだろう。
「えー、もっとないんですか。ぼくが一生、このイルミネーションよりもきみを輝かせてみせる、とか」
「歳を取っても、ずっとおれの隣で笑っていてほしい、とか」
なんて騒いでいるのは、まだ彼のことをよく知らない若い女の子ばかりで、
「ないない」
わたしと由紀は、声を揃えた。