ring ring ring
 翌日、久しぶりに楽しいお酒を味わったわたしは、それでも心の中のもやもやがキレイに晴れない状態でパソコンに向かっていた。もしかして、本当にマリッジブルーなのだろうか。だとしたら早すぎるし、このまま結婚直前を迎えたとき、どんな風になってしまうのだろう。ブルーすぎてブラックになってしまうかも。そんなことを考えながら、わたしはメール画面を開いてキーボードを打った。送信先は、高林くんだった。
 【お疲れさまです。昨日はありがとう。ちょっと急だけど、今日のランチ一緒にどうですか。ご馳走するよ!】
 高林くんもちょうどパソコンに向かっていたのだろう、返信は早かった。
 【お疲れさまです。こちらこそありがとうございました。ランチ、ぜひぜひ】
 わたしたちは、会社のビルの近くの、蕎麦屋で待ち合わせることにした。
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