偽装結婚の行方
「尚美さん、また来てね?」
「はい」
「希ちゃんが風邪引いたりしないように気をつけてね?」
「はい、気をつけます」
尚美達も帰る事になり、お袋さんが玄関で見送った。
「お袋、俺は駅まで送って行くから」
「ふん、当然よ」
「む……」
お袋さんの俺への怒りはまだ治っていないらしい。こりゃあ、帰ってからが大変だろうなあ。
「持つよ」
「いいえ、大丈夫ですから……」
「いいから。それに敬語!」
「あ、ごめんなさい……」
家を出て歩き出し、俺は尚美から手提げの袋を受け取った。希ちゃん関係のあれやこれやが入ってるんだろうけど、結構重たかった。
尚美は“おぶい紐”っていうのかな、よく分からないが紐を使って希ちゃんを胸の前で抱きかかえている。それだけでも大変だろうに、重たい手提げ袋まで持ったら、さぞや大変だろうな。
尚美の身長はおそらく160センチもないだろう。しかも少し痩せ気味だし……
なんか、この二人を守ってやりたい、って気持ちが俺の中でふつふつと湧き上がるのが自分でも分かった。
「はい」
「希ちゃんが風邪引いたりしないように気をつけてね?」
「はい、気をつけます」
尚美達も帰る事になり、お袋さんが玄関で見送った。
「お袋、俺は駅まで送って行くから」
「ふん、当然よ」
「む……」
お袋さんの俺への怒りはまだ治っていないらしい。こりゃあ、帰ってからが大変だろうなあ。
「持つよ」
「いいえ、大丈夫ですから……」
「いいから。それに敬語!」
「あ、ごめんなさい……」
家を出て歩き出し、俺は尚美から手提げの袋を受け取った。希ちゃん関係のあれやこれやが入ってるんだろうけど、結構重たかった。
尚美は“おぶい紐”っていうのかな、よく分からないが紐を使って希ちゃんを胸の前で抱きかかえている。それだけでも大変だろうに、重たい手提げ袋まで持ったら、さぞや大変だろうな。
尚美の身長はおそらく160センチもないだろう。しかも少し痩せ気味だし……
なんか、この二人を守ってやりたい、って気持ちが俺の中でふつふつと湧き上がるのが自分でも分かった。