偽装結婚の行方
「ちょ、真琴、何してんだよ?」
「困る?」
「え?」
「こうされると、したくなって困る?」
「何言ってんだよ……」
「いいよ、しても」
真琴はそう言い、急に顔が近付いたと思ったら、口と口が合わさった。つまり、キスされてしまった。
「や、やめろって……」
俺はすぐに真琴の頭を両手で挟んで押しやった。
「何なんだよ、急に……。冗談はやめてくれ」
「冗談じゃないもん、本気だもん」
真琴は真っ直ぐ俺を見て、低い声で言った。とてもふざけてるようには見えない。
「あたし、ずっと前から……あんたの事が好きだもん」
「そ、そうか。それを言ったら、俺だって好きだよ。真琴の事……」
「違う! あんたの“好き”は、友達としてでしょ?」
「も、もちろん」
「やっぱりね。でもあたしのは違う。あたしのは、あんたを男として好き、って事なのよ!」
「えっ? 嘘だろ? だってそんな事、今まで一度も……」
「あんたがあたしを女として見てくれないから、言いたくても言えなかったのよ!」
「真琴……」
「あたしだって女なんだからね? あの子みたいに女っぽくはないけど……」
「…………えっ?」
「困る?」
「え?」
「こうされると、したくなって困る?」
「何言ってんだよ……」
「いいよ、しても」
真琴はそう言い、急に顔が近付いたと思ったら、口と口が合わさった。つまり、キスされてしまった。
「や、やめろって……」
俺はすぐに真琴の頭を両手で挟んで押しやった。
「何なんだよ、急に……。冗談はやめてくれ」
「冗談じゃないもん、本気だもん」
真琴は真っ直ぐ俺を見て、低い声で言った。とてもふざけてるようには見えない。
「あたし、ずっと前から……あんたの事が好きだもん」
「そ、そうか。それを言ったら、俺だって好きだよ。真琴の事……」
「違う! あんたの“好き”は、友達としてでしょ?」
「も、もちろん」
「やっぱりね。でもあたしのは違う。あたしのは、あんたを男として好き、って事なのよ!」
「えっ? 嘘だろ? だってそんな事、今まで一度も……」
「あんたがあたしを女として見てくれないから、言いたくても言えなかったのよ!」
「真琴……」
「あたしだって女なんだからね? あの子みたいに女っぽくはないけど……」
「…………えっ?」