NAO


そこまでショックではなかったが立ち尽くしてしまった。


バンッ―――。


私のお尻にボールがあたり後ろを振り向く。


「長瀬 !!」


私の名前を呼び笑顔で立っていたのはなおやんこと眞木先生――…。


「何ボーッと立ってんの 始めるぞ」


「えッ…?」


「だ−か−ら−俺とパス」

あゆみと麻衣の視線を痛いほど浴びているのがわかった。


“意地悪するからだよ”


私は心の中で静かに呟きなおやんとパスを始める。



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