NAO


教室のドアの前まできてまた深呼吸した。


「大丈夫か?」


先生の声でまた安心する自分がいた――。


自分の席まできてカバンを置き座った。


久しぶりだな…。


普通ならここでみんな声をかけてくれるんだろうけど私の場合誰一人声なんてかけてこない――…。


私が何かやったわけじゃないのにね。


「おはよう」


あゆみと麻衣だ…。


私は返事すら顔もみない。

「今回は大変だったね〜謹慎ご苦労様〜」


あんたらのせいだろうが…。どうせ私のいない間笑ってたんだろう…。


「このまま辞めちゃかと思って心配してたんだよ〜?ねぇ?あゆみ♪」


二人は笑っている。


「アハハ〜」


私はもう怒りをとめる事ができなかった。







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