NAO
「長瀬」
聞き覚えのある声。
間違えるわけはない…。
先生の声。
後を振り返りると雨の中、傘もささず車の前に立つ先生がいた。
急いで駆け寄り先生を傘にいれる。
「こんなとこで何やってるんですか!?」
「長瀬こそどこ行くんだ?」
先生はとても穏やかな表情で安心する私がいた。
「私は…忘れ物が…」
飛び出してきてしまった手前今になると恥ずかしくって言いにくそうにしていると…
「これか?」
と満面の笑みで差し出されたのは私のバックだった。
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