NAO


ゆっくり階段を登り教室に向かっていると上からなおが下りてくるのが見えた。

楽しそうにしゃべりながら何人かの生徒を連れて…。

やっぱりなおは人気ものなんだね。


女子達にかこまれてるなおを見たら少し不安になった――…。


でもこれも好きの証。


好きだから不安にもなり嫉妬もするんだ…。


「長瀬〜。何ボーッとしてる?」


となおは私の頭をポンポンと叩き、


「おはよう〜。大丈夫か?」


って声をかけてくれて私は『うん』と笑顔で頷いた。

不思議だね…


これだけで不安が飛んでいってしまうから――。







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