NAO
「お前ご飯とかはどうしてるんだ?」
「ご飯とかは近所のおばちゃんが持ってきてくれるんだ。家庭環境知ってるから」
「そっか…そんなに複雑とは思わなかった…」
「いいんだ。私はもともと再婚には反対だったから…。それにあの男がいなくなったたけで。」
「家賃とかは大丈夫でも、お金とかはやっぱり必要じゃいのか?」
「そうなんだよね〜さすがに近所のおばちゃんにお小遣もらうわけにもいかないし。」
土田は笑っている。
「そりゃそうだな〜。でも友達とプリクラ撮ったりカラオケ行ったりもするんじゃないのか?」
土田の笑いがとまり下を向く…。
俺はさらに聞いてみる。
「…そういうのはどうしてるんだ?」
「………。」
土田は顔をあげない。
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