NAO


席に座りカバンをかけた時二人の足が見え顔をあげるとそこにはあゆみと麻衣が立っていた。


また何か言われるのかと私は黙ったまま机に教科書をいれる――…。


「ごめんなさい」

「ごめんなさい」


えっ…?


私の手がとまる。


“ごめんなさい”と謝る二人の声。


何かの間違いだと思った。

二人の顔を見上げる。


「許される事じゃないけどごめんなさい。」


麻衣が
「ごめんね。真澄の気持ちも考えないで…ごめんなさい!」


信じられなかった――…。





< 182 / 374 >

この作品をシェア

pagetop