NAO


その夜私はなおに電話をかけてみた。


「もしもし?」


なおはすぐにでてくれた。

「どした?何かあったのか?」


「ううん。声が聞きたくなっただけ…」


なおの笑い声が聞こえた。

「なんで笑うの〜!」


「いや〜真澄から珍しいな〜と思って。まぁ〜すんげ〜嬉しいけど…」


「なお?ありがとう…」


「えっ?何が〜?」


「いいよ♪とにかくありがとう」


本当はなおはには私の“ありがとう”の意味が伝わってるはず……。


「あゆみがいい先生って言ってたよ♪」


「えっ!?」


と言いながらも電話の向こうで照れてるなおを想像するととても可愛いかったんだ――…。







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