NAO


早いな…。


もうこのまま時間が止まってしまえばいいのに――…。


「なお…今日はありがとう。本当に楽しい一日だったよ〜。じゃあ私帰るね…」

ドアに手をかけ降りようとすると…


「真澄まって。」


「どしたの?」


「真澄さ〜お盆は暇か〜?」


「う〜ん…多分暇だけど何かあるの?」


「よかった…旅行いかないか?」


「えっ…」


「実はさ〜もう予約してるんだ」


嬉しすぎて声にならなかった。


二人で旅行?


さっきまでは時間が止まってほしいなんて思っていたのに今は早く時間が過ぎればいいのに……。







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