NAO


旅館に戻ると部屋にはもう既に料理が運ばれていた。

「すっごい豪華だね〜」


「あぁ〜食べようぜ」


とても豪華で本当においしかった。


なおは今日はビールも飲んでいる。


「つぎましょうか?」


私はおどけて言うとなおはとても嬉しそうにグラスを差し出す――。


「なんか夫婦みたいだな。」


なおが言ってくれた言葉が何度も胸の中にリピートされる。


『夫婦』


夫婦か…。


なおといつかそんな関係になれるといいな。


っていうよりなりたい。


もっともっと綺麗になってちゃんとなおに釣り合う女になるんだ。






なおはお酒が強いみたいで顔色一つ変えずグイグイ飲む。


そんななおを見る度にやっぱり大人だって感じる。






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