NAO
―破滅への一歩― 第2章


「長瀬真澄…」


「はい。」


新しいクラスで出席をとるなおが私の名前を呼び目が合い笑う…。


なおのクラスになれて本当よかった…。


またこーやって毎日なおに名前を呼ばれここからなおを見ていられる。


「今なおやんと何か目で合図したでしょ〜…」


後ろからこっそり耳元であゆみが話しかけてくる。


「してないし〜」


「はいはい♪本当ラブラブだね〜」


誰からみても私達ってラブラブなんだろう…。


だから私は余計に不安になるの。


こんなに幸せすぎていいのかなって?


いつか別れが来るんじゃないかって…。


どれだけ好きだと言ってくれてもどれだけ将来を約束したって先は解らない…。

なおはたくさん幸せをくれる。


それは今でも出会った頃と変わらない。


だけどなおは最近ふとした時によく悲しい顔をするんだ…。


そんな顔をするたびにこの胸の不安は募るばかり――…。






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