NAO

眞木 直也side



「お先に失礼します。」


三年生のクラスを持つのは大変だ…。


今日も一通り仕事を終え学校を出るのは8時を回っていた。


あ〜毎日疲れるなあ…


今日もまたコンビニ弁当だな…。


帰り道のコンビニに寄りハンバーグ弁当を買う。


いつか真澄が毎日家に居て『お帰り』ってあったかい晩飯作って待ってくれる日が来るといいのにな〜


誰もいない家に「…ただいま。」と言ってみるものの返事があるわけがない。


さっさとお弁当を食べてる。


それからは俺の唯一の癒しの時間…――。


真澄との毎日の電話。


「もしもし〜お疲れ様」


「おぅ…飯食ったか?」


「食べたよ〜♪なおは?」

「食べたよ…。」


「なんか元気ないね…?大丈夫?」


「最近色々あってさ〜」


「最近忙しそうだもんね…。帰りも遅いし…無理はしないでね?今日はもうゆっくり寝なよ…?」


生徒でもある彼女に心配させるなんて情けないよな…。


「じゃあ今日はそうさしてもらうか…。明日学校でな。おやすみ…」


「おやすみ」


そのまま俺は目をつぶり一週間前のある電話を思い出していた…―――。







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