NAO


公園に行くとなおがベンチに座っている。


久しぶりに見るなおの姿…。


今すぐに抱きしめたいよ。

やっぱり私の気持ちはなおが好き……―。


必死に胸が高鳴るのを抑え声をかけた。


「なお。」


私はなおの横に腰掛ける。

少し沈黙が続いたがなおが口を開いた。


「ゴメンな。ずっと連絡しないで…。ずっと考えてた…」


なおのこんな真剣な表情を見ると先の言葉を聞くのが急に怖くなる。


「俺お前がせっかく一生懸命言ってくれてたのに考えもしないで適当な事も言ってゴメンな…。それに年上の俺が変な意地張って連絡もしなくて。」


「いいよ…。私もわがままばっか押し付けてたし。ごめん…。」


「あぁ…。それで俺考えたんだ…。」







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