NAO


私がいつも座ってる助手席から降りてきたのは私達の学年で隣のクラスの担任で若くて綺麗で男子からも人気のある女の松本先生だった…――。


私達の関係を知るはずもない松本先生はなお以上に驚いていた。


「あれ長瀬さんじゃない…?こんなとこで何してるの〜?」


「……。」


突然の出来事とショックや驚きで答えが見つからない。


そんな私の答えを余計に惑わすかのようになおは…


「長瀬〜なんか用か〜?用があるなら学校に来てくれればよかったのに〜」


私の気持ちを知らないでなおはごまかしているつもりなんだろうけど今の私にはそんななおのごまかしの言葉なんて受け入れる余裕なんてなかったんだ。


それに散々待ったあげくなおは松本先生とこんな時間に登場……。


クリスマスだよ?何で一緒に車からでてきてそのうえなおのアパートで止まるの?


許せないよ……―。


涙が溢れるのを必死でこらえた。







< 277 / 374 >

この作品をシェア

pagetop