NAO


そのあと山田先生から追試の説明を受け一ヶ月の間補修を受ける事になった。


教室に帰ると帰ったはずのあゆみが待っていてくれた。


「あゆみ…」


あゆみの顔をみたら安心して崩れるようにして席に座る。


「私留年かも…。」


「はっ?!」


「単位足りないって。」


「でもまだ決まったわけじゃないんでしょ?」


声をださずに頷いた。


「なら頑張れば大丈夫だよ…。そ、それにもし留年してもなおやんとまた一年いれんだよ?だから元気だしてよ〜」


何とかあゆみに元気づけられた……。


そうだよね。


最悪の場合もし留年したとしてもまたあと一年なおの授業を受ける事ができるんだ。


そう思ってなんとか立ち直るようにした。


でも1番は卒業する事だからとりあえず頑張んないとな…――。


私は軽く考える事でなんとか気持ちを楽にした。


この時はなおの気持ちなんてわからなかったんだ…――。






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