NAO

―プーッ…――。


後ろから来た車にクラクションを鳴らされる。


「危ないだろ!!ぼーっと歩いてんじゃねぇ!!」


「………。」


私は回りが見えない位頭の中が真っ白だった。


ぼーっとしてどこを歩いているかさえ解らない…。


追試前はあんなに簡単に考えられたのに、いざ“留年決定”と突き付けられるとそんな簡単な問題でかたつけられるような事ではなかった。








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