NAO


何だか気持ちがモヤモヤして何をどう話ていいか解らない。


それは私だけじゃなくなおもそうみたいだった。


遠くを見つめお互い話せなくて無駄な時間が過ぎていってしまう…。


何か話さないと…。


「あの……。」


「うん…。どした…?」


「単刀直入に聞くよ…?やっぱり私とはもう付き合えない?」


「………。」


「ハッキリ言っていいよ…もう泣いたり喚いたりして困らせたりしないから。」

なおは笑った。


「付き合えないよ。こんな言い方は卑怯かもしれないけど真澄は俺と付き合って……」


「言わなくていい!!言わないで…」


解ってる。


解ってるよ?なおが言いたい事くらい…。


私がダメになっていくって言いたいんでしょ?


たしかに卑怯だよ。


なおは逃げてる気がするもん……。


でも解るよ…。


なおの気持ちも。


だからもう無理は言わない。


私が無理を言えば言うほどなおは苦しみ傷ついてく。

今も私が悲しい顔をすればその倍なおはつらい表情をするんだ…。


そんな顔をさせるつもりなんてないのに……。


だから最後位笑ってよ?


ねぇ…なお…――。







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