NAO
とうとうこの時がきた…。
さよなら…。
これが本当の別れ…。
なおの手が離れこちらに向かい合う。
「ウェディングドレスを着たお前も輝いてただろうけど、必死に何かに向かって頑張ってる真澄はもっと輝いてると思うから…。だから、頑張るんだぞ。」
「うん…」
別れ間際で絶対に泣かないと言い聞かせてたのに。
みるみる涙が溢れ瞬きをしてしまえば今にも流れだしてしまいそう…――。
そこに空港中にアナウンスが流れる。
『368便、アメリカ行きのお客様にお知らせいたします………』
「そろそろ行くわ…。」
「ぅん…バイバイ…。」
なかなか動こうとしない二人…。
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